防災

被災したときにやるべきこと「罹災証明書」「被災証明書」の入手

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被災イメージ画像

近年、災害のニュースが多いと思いませんか?

「想定外」「過去最高」「記録的」「観測史上最高」など今までのデータが塗り替えられ続けています

直近では、災害が最も少ない県「佐賀県」が秋雨前線の影響で線状降水帯により浸水被害が発生しました

いつ、誰に被害が起こるか分かりません

なので被災した場合、なにをすべきかをシンプルに簡単に覚えれるように

していますのでご覧ください

1.罹災証明書(り災証明書)の申請をしましょう

申請場所は?

・自然災害(風水害、地震、津波など)→被害にあった市町村

・火災→所轄の消防署

申請に必要なものは?

・顔写真付きの身分証明書

印鑑

現場の写真

(被害程度が分かる写真で、さまざまな角度から撮っておきましょう)

申請期限は?

被災して14日~30日

自治体によって違いますが被災した次の週には申請に行きましょう

誰が申請できる?

基本被災された本人です

ですが、どうしても本人が申請できない場合は代理人が申請することも可能です

※代理人で申請できるひとは・・・

罹災した人と世帯が同じ人、罹災した法人の社員の方、罹災者から委任された方、罹災した人の親族や法定代理人

であり、関係性を戸籍や登記事項証明書などで証明しなければなりません

事前に自治体へ確認をとったほうが良いです

被災したと判断される境目、線引きは?

住宅の一部破壊または、床下浸水以上

で、申請可能です

詳しくは下記の表を参考にしてください

被害の程度

基準

全壊

・破壊がはなはだしく、補修によって住むことが出来ない場合

損害を受けた部分が住家全体の50%以上

大規模半壊

・半壊し、柱などの大規模な補修をしなければ住むことが出来ない場合

損害を受けた部分が住家全体の40%以上50%未満

半壊

・損壊がはなはだしいが、補修すれば元通りに住むことができる場合

損害を受けた部分が住家全体の20%以上40%未満

一部破壊

・一部が損害を受けたが、軽微で「半壊」にいたらず補修すべき場合

損害を受けた部分が住家全体の20%未満

床上浸水

・床より上に浸水したもの及び全壊・半壊には該当しないが、土砂などにて一時的に居住することができないもの

床下浸水

・床上浸水に至らない程度に浸水したもの

2.ここまでのまとめ

住む家が災害にあったら、被害写真を撮り14日以内に、あなた自身が身分証明書と印鑑を持って災害にあった自治体に行き、罹災証明書を申請しましょう

以上、ここまで最低限知っておけば申請し忘れや損をすることはありません

知らない人もいると思うので、身近な人に教えてあげましょう

さらに掘り下げて理解したい方は、続きをどうぞ

3.罹災証明書とは?

そもそも罹災証明書とはどういうものかおさらいしましょう

罹災証明書とは、台風などの風害や水害、地震や津波などの天災や火災などの災害によって住居が被害を受けた場合に、その被害の程度に応じて自治体が被害認定して発行してくれる証明書です

4.なぜ罹災証明書を入手した方が良いの?どこに申請する?

被害の程度により異なりますが

公的支援が受けられる

災害によって国民健康保険料および後期高齢者医療制度に保険料の支払いが困難になった場合、状況に応じて保険料が一定期間認められます

→住所地の自治体窓口へ

被災者生活再建支援金が受けられる

所得制限がありますが、最高300万円の支援金を受け取ることができます

支援金支給額は下記の表を参考にしてください

 

支給額

基礎支援金

全壊等:100万円、大規模半壊:50万円

加算支援金

建設・購入:200万円、補修:100万円、

賃借(公営住宅を除く)50万円

基礎支援金と加算支援金の合計支援金が支給されます

→住所地の自治体窓口へ

見舞金や支援物資を受け取れる

自治体によっては見舞金や支援物資が支給される場合があります

自治体や社会福祉協議会に相談してみましょう

→住所地の自治体窓口へ

住宅応急修理制度を利用できる

全壊や半壊した場合は、住居の修理費用を国と自治体が一部負担してくれます

一世帯当たり限度額58.4万円/2018年度基準

また、住居が修復されて住むことができるようになるまで、優先的に仮設住宅や公営住宅に入ることができます

→住所地の自治体窓口へ

被害援護資金を利用できる

住居の損害状況等(家財の損害、住居の半壊または全壊等、世帯主の負傷)に応じて所得制限もありますが、限度額が150万円~350万円給付されます

→住所地の自治体窓口へ

住宅を復旧するために災害復興住宅融資が受けられる

被害を受けた住宅の所有者が、自分の居住するための住宅を復旧するための資金の借入れができます

融資対象は、原則として一戸あたりの住宅部分の床面積が13m2以上175m以下(購入の場合は、50m[マンションの場合は30m]以上175m以下)の住宅です

→住所地の自治体窓口へ

確定申告のときに損害額として計上できる

住居を修理した場合、その費用を確定申告するときに雑損控除の損害額として計上できます

※領収書、罹災証明書、源泉徴収票、保険金の支払通知書は要保管!

住居を解体した場合、解体工事費の補助金や助成金、解体時に発生した廃棄物の処分費が減免になる場合があるので自治体に確認しましょう

さらに、その解体費用を確定申告するときに雑損控除の損害額として計上できます

※領収書、罹災証明書、源泉徴収票、保険金の支払通知書は要保管!

→最寄りの税務署または税理士へ相談

民間の金融機関から有利な条件で借入できる

機関によってさまざまですが、銀行などの民間の金融機関から無利息や低金利で融資が受けられることがあります

→→住所地の自治体窓口または民間の金融機関へ

私立の学校で授業料免除が受けられる

罹災した家族に私立学校に通う子どもがいる場合、その学校の授業料が減免される場合があります

→住所地の自治体窓口または通われている私立の学校へ

保険金の支給が受けられる

加入してる保険の申請時に罹災証明書が必要場合が多いです

入手することで災害保険の保険金を受け取ることができます

→加入している保険会社へ

しかし、被災した人の加入保険会社が分からないときは、災害救助法が適用された地域において一般社団法人生命保険協会の「災害地域生命保険契約照会センター」へ問い合わせることで保険契約の有無を確認できます(東日本大震災以降に開始された)

火災保険については、一般社団法人 日本損害保険協会の「自然災害損保契約照会センター」へ問い合わせることで火災保険の契約の有無を確認できます

災害地域生命保険契約照会センター
(生命保険)
フリーダイヤル:0120-001731
自然災害損保契約照会センター
(火災保険)
フリーダイヤル:0120-501331

罹災証明書でさまざまな支援を受けることができます
発行期限に十分注意して必ず申請し入手するようにしましょう

5.「罹災証明書」と「被災証明書」の違いは?

家の損害や被害の程度を証明するのが罹災証明書であり

人が災害によって被害を受けた事実を証明するのが被害証明書になります

車や家財が被害を受けたときは、被害証明書で証明することになります

被害証明書は被害の程度はありませんので合わせて申請しておきましょう

発行手数料はどちらも無料で発行できますし、さまざまな所で使用するので多めに発行してもらいましょう

また、被害証明書が無い自治体もあります

その場合は、罹災証明書が被害証明書の役割も兼ねます

6.発行までの期間はどれくらい?

罹災証明書は、最低1週間はかかります

被害証明書は、申請したその日に発行してもらえます

罹災証明書は発行までに時間がかかるので罹災届出証明書を入手しましょう

罹災届出証明書は、罹災証明書を申請していますという状況を証明するするもので罹災証明書が発行されるまでの期間利用できます

また、火災の罹災証明書は1か月程度の調査期間が取られるのでかなりの時間が必要です

7.どうやって罹災証明書発行や被害の程度が認められるの?

専門の調査員が現地を訪れ調査を行います

地震被害の場合

第一次調査として家の外観を確認されます

第二次調査として罹災した人から申請があった場合に、立ち合いのもと住居内を確認されます

水害の場合、土砂崩れの場合

水害で被害にあった場合も、家の外観を調査されます

さらに、浸水した高さも調査されます

浸水した高さについては基準が設けられています

【水害被害の目安】木造の戸建住宅(2019年3月改定)
浸水した箇所のもっとも浅い部分が

被害の程度 基準
全壊 床上180cm以上
大規模半壊 床上100cm以上180cm未満
半壊 床上100cm未満
半壊に至らない床上浸水 床上30cm未満など
(床下浸水)一部損壊 床下で住宅基礎の天端より上など

【土砂崩れ被害の目安】木造の戸建住宅(2019年3月改定)

被害の程度 基準
全壊 床上100cm以上
大規模半壊 床一面に堆積
半壊 住宅基礎の天端下25cmまでの全ての部分

※実際の被害認定は、外観の他に家の傾き、浸水の深さ、柱や床といった家屋の部分ごとの倒壊割合など、一定の基準のもとに行われます

風害の場合

風害の場合も外観調査が行われます

その際、外装による判定が行われます

外装部分に大きな損傷がなく、住居の中へ浸水する被害が発生するおそれがない場合には半壊の程度に至らないと判断されます

火災の場合

火災の場合は、焼けた程度を調査されます

基準が設けられています

被害の程度

基準

全焼

70%以上

半焼

20%以上70%未満

部分焼

10%以上20%未満

ぼや

10%未満

8.調査結果に不服がある場合

現地調査の結果に対し、不服がある場合は再調査を依頼することができます

しかし、申請しても認め得られない場合もあります

その他として覚えておきたいことは

9.公共料金等に関することと連絡先

電気およびガス

災害救助法が適用された地域を対象として、料金の支払期限について一定期間延長される特別措置があります

また、被災時から全く電気やガスを使用できない場合には、一定期間料金が免除されます

→契約している電気会社、ガス会社へ連絡をしてください

上下水道

料金の請求や自動振替が停止されていたり、基本料金が免除されていたり、通常通りの請求など自治体によってさまざまです

→住所地の自治体窓口へ確認してください

NTT電話料金

被災による設備故障、避難指示・避難勧告により電話が利用できなかった場合は、その期間の基本料金が無料となります

→地域のNTTへ確認ください

10.災害により無くなった重要品の確認リストと再発行先

災害時は避難優先で身分証明書や印鑑などを持ち運べないことが多いです

もし、すべて無くなった、何が無いのかわからないときは下記の確認リストと再発行先を利用してください

再発行リスト

再発行先

保険証

身分証明書(自動車免許証、パスポート等)、印鑑が必要です。身分証明書が無い場合は、罹災証明書にて再発行されます

→地方自治体へ

運転免許証

保険証や住民票等の身分証明書、印鑑、縦3cm×横2.4cmの6か月以内に撮影した写真が必要です。再発行手数料は、3,500円

→免許センターか警察署へ

年金手帳

身分証明書(自動車免許証、パスポート等)、基礎年金番号が分かるもの、印鑑(代理人の場合は、委任状と代理人の身分証明書)が必要です

→近くの年金事務所へ

マイナンバーカード

マイナンバーカードを紛失した場合まずは、マイナンバー機能を停止させましょう

連絡先 : 個人番号コールセンター
電話番号 : 0120-95-0178(フリーダイヤル)
受付時間 : 24時間年中無休

次に、警察署へ遺失届を提出します。その際、罹災証明書が必要です

次に、地方自治体へ行き、警察署で発行された受理番号と顔写真付きの身分証明書が必要です

→コールセンターに電話し、警察署と地方自治体へ

印鑑の登録

印鑑証明書、実印のいずれか一方でも消失した場合、それまでの印鑑登録の廃止手続きをし、新たな印鑑を登録します

→地方自治体へ

通帳の改印の手続き

印鑑を紛失した場合、改印の手続きが必要です。運転免許証と印鑑証明等が必要です。身分証明がない場合は、金融機関が定める身分照会するものが必要です

→通帳がある金融機関へ

通帳、証書、キャッシュカード

通帳やキャッシュカードが紛失した場合、再発行が必要です。罹災証明書があれば手数料が無料になる場合もあります。再発行の際は、運転免許証などの身分証明書と印鑑が必要です

→通帳がある金融機関へ

パスポート

紛失一般旅券等届出書を記入し、身分証明書(自動車免許証、写真付きマイナンバーカード等)、罹災証明書を持って紛失を届けます

さらに同時に再発行する際は、新規発給申請書(窓口にあります)、戸籍謄本または抄本(1通)、パスポート用写真(その場で、有料で撮影もしている場合が多い)を持っていくと再発行されます

→自治体が指定している旅券発行窓口へ

 

11.まとめ

被災時は命優先で行動します

それが正解です

しかし、その後さまざまな給付金や申請、再発行のときに罹災証明書が必要になります

とても重要な証明書になるので再度この言葉を覚えてください

そして周りの人に教えてあげてください

住む家が災害にあったら、被害写真を撮り14日以内に、あなた自身が身分証明書と印鑑を持って災害にあった自治体に行き、罹災証明書を申請しましょう

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