富士山噴火に備える
2021年3月26日に富士山が噴火した場合の被害を予測するハザードマップが17年ぶりに改定されました。
新たに神奈川県と山梨県、静岡県の12の市と町に溶岩流が到達する可能性があることがわかりニュースになったこと知っていますか?
ニュース記事はこちら
富士山の噴火はにわかに信じがたいですが、過去に大噴火が起きています。
さらに「活火山」とは「概ね過去1万年以内に噴火した火山及び現在活発な噴気活動のある火山」とされていて、日本の活火山数は現在111となっています。
私たちが「にわかに信じがたい」と思えるのも不思議なこのではないということになります。
私たちが生きているのはせいぜい100年くらいで活火山は1万年という年月なので、約100倍の年月差、生きているうちに経験する人はほぼいないという数字になります。
その111の活火山は気象庁のホームページに掲載されています。
自分たちが住んでいる地域で活火山があるか見てみてください。
今は何も起きていない山でも活火山であることを知っておきましょう。
なぜなら、過去の富士山噴火は巨大地震の後に発生しているからです。
1707年に南海トラフで日本最大級のマグニチュード8.6「宝永地震」が発生し、そのわずか49日後に富士山が大噴火しました。(宝永の大噴火)
今後発生が危惧される首都直下地震や南海トラフ大地震により富士山噴火が起こるかもしれません。
富士山噴火の影響で、先ほどあった溶岩流の流れ込みや噴石、火砕流、火山ガス、土石流などさまざまな被害が想定されています。その中で一番広範囲に被害が出るのが火山灰です。
富士山噴火では東京で5cmほど火山灰が積もると想定されています。
たった5cmと思いきや、火山灰は細かくコンピューターや精密機器の小さな隙間まで入り込んで、ライフラインを全て停止させます!
飛行機の落下の恐れもあり、羽田や成田空港も閉鎖されます。これらの被害は全て想定できるものではなく、内閣府は富士山噴火を2兆5000億円の激甚災害になると想定していますが、この被害総額に含まれない項目もあると言われています。
では、私たちはなのをすればいいのでしょうか?
「政府や行政の指示に従う」ということが頭に浮かんできた人に、見て欲しい動画があります。
(私も以前は行政任せでした・・・)
この動画の中には
・災害時は行政頼みにしないでください!
・自分の命は自分で守ってください!
といった一見行政が逃げたと思われる内容がありますが、これは正式に発表されたものです。
正論であり、行政は一人一人を守ることはできません!
これは私たちが認識しておかなければならない現実です。
結論、自分や家族の命を守るのは他の誰でもなく自分自身だということになります!
正しく恐れて火山噴火に備える
では、まず何をするべきでしょうか?
1.ハザードマップで自分の住んでいる場所がどんな被害が出るか知ること。
2.防塵マスク、ゴーグル、ヘルメットを準備すること。
3.防災グッズを揃えて長期避難生活の準備をすること。
4.火山灰に備える。
5.避難行動をとる。
1.ハザードマップで自分の住んでいる場所がどんな被害が出るか知ること。
富士山噴火のハザードマップです↓↓
内閣府の「富士山火山防災マップ 」
富士山に限らずハザードマップを活用しましょう!それぞれの火山に対する行動パンフレットや資料が載っているハザードマップを紹介します↓↓
防災科研の「火山ハザードマップデータベース」
使い方は「火山分布図から探す」から自分が住んでいる近くの火山をクリックすると添付資料が見れます!
2.防塵マスク、ゴーグル、ヘルメットを準備すること。
防塵マスク~火山噴火の防災グッズ~
火山灰はとても細かくその大きさは0.2mm
火山灰はとても小さいので、空気と一緒に肺の奥まで入っていきます。そのため、せきが増えたり、息苦しくなったりします。
鼻水やたんや気管支炎の人は、発作のようなせきや、胸のしめつけ感、ぜーぜーとした呼吸で苦しくなることがありますので、注意しましょう。心臓に重い病気がある人も注意が必要です。
✔ 防塵マスクを着用するなど、火山灰を吸い込まないようにしましょう。
ここで普通の不織布マスクではダメなの?という疑問があると思うので答えると
不織布マスクの網目の大きさは5μmです。ん?火山灰の大きさは0.2mmなので余裕で火山灰が大きく一見不織布マスクでも大丈夫のように思いますが、確かに網目は通さない!しかし、不織布マスクはどうしても隙間が出来てしまいます。
鼻の両側や頬の部分を完全に密着することが出来なく、その隙間から火山灰が入り込みます。
一方、粉塵マスクはゴムが耳にかからず頭にかけるので、痛くならず強く密着することが可能です!
なので、不織布マスクは網目は合格だけど、隙間が空いてしまうのでNGという事になります。
防塵ゴーグル~火山噴火の防災グッズ~
また、火山灰は目に入れば異物と同じなので目が開けられなくなります。
普通のメガネでは防げないので、ゴーグルタイプのメガネが必要です。
ヘルメット~火山噴火の防災グッズ~
火山の噴火は大きさはさまざまな噴石も降ってくる可能性があるので、頭も守るようにしましょう。
ヘルメットが自宅にある人(自転車やバイクなど)はそちらを使用しましょう。
防災用としても、備蓄に便利な防災ヘルメットもあるので持っていない人は、防災グッズとして備蓄しておくと良いですよ。
3.防災グッズを揃えて長期避難生活の準備をすること。
火山が噴火したら厄介なのが、先ほどからも出てきている火山灰です。
積もった火山灰により電気設備やモーター、送水ポンプなどにも影響し、電気、水、ガスのライフラインが停止する可能性があります。
つまり、突然避難生活をしいられることになるのです。
さらに、よくよく考えれば地震による誘発で富士山が噴火しているのであれば地震被害も発生している災厄の事態もあり得ます・・・
なので、防災グッズの非常食や水の備蓄は南海トラフ大地震で1週間と言われますが、富士山噴火の火山灰被害を考えると1週間で足らないことは明らかです。
家には余裕を持った備蓄品を準備しておきましょう!
「非常食」「水」についての記事も載せておくので合わせて見てみてください。
防災グッズをまだ揃えていない人はコチラ←noteでもいいね!をたくさんもらった『手作り防災グッズ』の記事です。
4.火山灰に備える。
火山灰には他にも注意すべきことがあります。
内閣府のHPにも「火山災害の時はどのように行動したらいいか?」というページに「【火山灰から身を守るための対策】」がしっかり書かれています。
①火山灰から身を守る
火山灰を侵入させない
家にいる場合は、火山灰が侵入しないようドアや窓は閉めましょう。
湿らせたタオルをドアのすき間におき、窓の隙間にはテープを貼りましょう。
火山灰を吸い込まない
防塵マスクを着用するなど、火山灰を吸い込まないようにしましょう。
コンタクトレンズをはずす
火山灰が目に入ったら、手でこすらずに、水で流しましょう。
コンタクトレンズをはずしてメガネを使いましょう。火山灰が目に入ると、ごろごろとした感じがしたり、目のかゆみ、痛み、充血が起こったりします。ねばねばした目やにや、なみだが出ることもあります。火山灰で目の表面に傷ができると、結膜炎になって、ヒリヒリしたり、まぶしく感じたりすることがあるので、気を付けましょう。
皮膚を守る
火山灰に触れると、皮膚が炎症をおこすことがあります。痛くなったり、はれたり、ひっかき傷からばい菌がはいったりすることがあるので、注意しましょう。
運転はなるべく控える
火山灰が降ると見通しが悪くなって、横断歩道などの表示が見えにくくなります。道路に火山灰が積もると滑りやすくなって、自転車や自動車のブレーキがききにくくなります。たくさん積もると運転できなくなります。
②安全に降灰の除去作業を行うために
防塵マスクとゴーグルかメガネを着用
除去作業を行うときは、しっかりとした防塵マスクを常に着用しましょう。また、目への刺激を防ぐため、コンタクトレンズを使わずにゴーグルまたはメガネを着用しましょう。
屋根は人が乗っても大丈夫か確認
やむを得ず屋根の火山灰を除去するときには、人が乗っても大丈夫火どうか確かめてから始めましょう。
火山灰は滑りやすいので注意
はしごや屋根の上は、表面が火山灰でとても滑りやすくなっているので、注意しましょう。
はしごはしっかりと固定しましょう。命綱とヘルメットを着用しましょう。
作業は家族、となり近所にも声をかけて2人以上で行いましょう。
下水に流さない
火山灰は雨どいや下水に詰まりやすいので、流さないようにしましょう。
その他の注意
火山灰は、噴火の勢いで、溶岩が粉々に砕けたものです。小さな石粒の集まりなので一つ一つはとても固く、しかも、とげとげしています。そのため、目や肺に傷をつけることがあります。
5.避難行動をとる。
気象庁のサイトに噴火警戒レベル「警戒が必要な範囲」と「とるべき防災対応」がまとめて載っていて分かりやすいので参考にしてください。
噴火警戒レベル(「警戒が必要な範囲」と「とるべき防災対応」)
「対象範囲」をよく見ておいてください!
地域の人もレベル4で避難準備を開始しなければいけません!
政府が出している「火山災害から命を守るために~避難計画を知る大切さ」の動画もあるので、これを機に避難の重要性を高めましょう!
まとめ
火山噴火に対する個人でできる対策/準備は
- ハザードマップで自分の住んでいる場所がどんな被害が出るか知ること。
- 防塵マスク、ゴーグル、ヘルメットを準備すること。
- 防災グッズを揃えて長期避難生活の準備をすること。
- 火山灰に備える。
- 避難行動をとる。
自分の命を守ってくれるのは国でも行政でもありません。自分自身です!
大切な人を守るためにも、この記事をTwitterや口コミで広めてください。
より多くの人に届けてもらえれば、富士山噴火やその他の火山噴火による被害者を減らせるかもしれません。
災害が起こる前に、みなさんも行動をお願いします。
一緒に頑張りましょう!